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大腸には食物の水分を吸収し、便を固め、肛門に推し進める機能
があります。
その大腸に熱がこもり乾燥してしまうと便秘になしやすくなります。
また、最近は便秘と下痢を繰り返す「過敏性腸症候群」とよばれる
ストレス性の症状も見受けられます。
基本的に女性は便秘になしやすく、特に慢性的な症状に悩まされ
ることが多いです。 |
大腸には食物の水分を吸収し、便を固め、肛門に押し進める機能があります。その大腸に熱がこもり乾燥してしまうと便秘になってしまいます。便秘には大きく三つのタイプがあります。
一つ目は、便が硬くて便秘となる場合です。体の衰えや、胃腸の乾燥に伴うもので、高齢者に多く見られ、麻子仁丸(ましにんがん) が処方されます。
二つ目は、機能低下は見られないが、熱がこもって便通を悪くしている状態です。この場合には大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう) が効果的です。
三つ目は虚弱体質で若い女性によく見られ、冷えが強いことから起きる便秘です。桂枝加芍薬大黄湯(けいしかしゃくやくだいおうとう) が効果的です。
下痢は脾の動きが低下すると食物が栄養として体内に取り込まれなくなり、下痢となって排出されてしまいます。緊張するとトイレに行きたくなる下痢は情緒不安定な人に見られます。ストレスが原因であり四逆散(しぎゃくさん) や六君子湯(りっくんしとう) が有効です。
腹部の冷えからくる症状には大建中湯(だいけんちゅうとう) が効果的です。腹部を温めて大腸の症状を改善させる作用があります。
慢性症状の多くは、これまでの生活習慣が大きく影響していると考えられます。なかでも食生活の改善は非常に有効です。生活を見直して根本的な原因を解消しましょう。
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