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■ サメ軟骨

活性因子入りエキスなら摂りやすく、効果も高い
○ サメががんにならない秘密は軟骨にあった

サメ軟骨を語るとき、これは伝説的な話になっていますが、キューバの83歳の元ボクサーについて紹介しないわけにはいかないでしょう。キューバの陸軍で、末期のがん患者29人に16週間にわたって1日60グラムのサメの軟骨を結腸から投与しました。そのうち、7人は試験期間中に死亡。6人が短期間でな状が改善し、16人が改善または現状維持という状態でした。

元ボクサーは、29人の患者のうちの1人で、サメ軟骨によって劇的に回復し、ジョギングができるまでになったのです。その姿がアメリカのテレビで放映されたものですから、サメ軟骨は大変な脚光を浴びることになりました。

以来、サメ軟骨の研究が始まりますが、それよりも、「がんに効く」という話が先行して、日本でも輸入されたサメ軟骨にがんの患者さんが1緩の望みをかけるという姿も見られました。サメ軟骨は、魚くさいパウダーとして出回っていました。それを大量に飲まなければならないというので、患者さんは牛乳やヨーグルトに混ぜたり、ジュースと一緒に飲むなど、ずいぶんと苦労したようです。

サメ軟骨による血管新生抑制が研究されるきっかけは、軟骨には血管がないという事実からでした。通常の骨は、硬くて血管などないように思われますが、血管が通っていて、骨をつくり上げている細胞に血液が供給されています。しかし、サメの軟骨には血管がありません。どうしてないのか。きっと軟骨には血管をつくらせない物質が含まれているに違いない―そんな仮説が立てられましたが、それが的を射たものとなったのです。

それとサメという魚の特殊性にも着目されました。サメには骨がありません。すべてが軟骨です。そして、ほとんどの動物でがんが確認されているのに、サメだけにはがんがありません。実際、発がん物質を満たしたプールで飼育しても、サメはがんになりません。サメにはがんにならない何か秘密があるはずだ!?―それが軟骨だったのです。

エキスなら、魚くさい粉末を大量に摂る苦痛は避けられる

サメの軟骨にもっとも豊富に含まれているのは、体の潤滑油といわれるムコ多糖です。その主成分になっているのがコンドロイチンです。目薬の原料になっていたりするので、名前を聞いたことがある方は多いと思います。

ムコ多糖は、人体でも、軟骨や骨、腱、皮膚、角膜、血管壁に多く含まれています。20代までは体内で合成されますが、それ以降は外から補給しないと減るばかりです。そのため、皮膚がたるみ出し、目が悪くなり、関節の機能が弱くなってしまうという体の不具合が起こってきます。

また、ムコ多糖は、細胞と細胞をつないで水分を蓄えるという働きもあります。これが少なくなると、保水力が低下し、細胞の力も弱ってきます。そのため、サメ軟骨は、関節の病気や皮膚の病気にも効果的とされています。しかし、血管新生を防ぐという目的に絞れば、コンドロイチンなどの不活性物質を除外した活性因子入りのエキスがいいでしょう。

サメ軟骨を粉末で摂ろうとすると、がんの患者さんだと、1日にコップ半分から1杯分を飲まなければなりません。液体ならコップ1杯くらいといえますが、粉末をコップ半分飲むとなるとちょっと考えてしまいます。それも毎日だったらどうでしょうか。カプセルにしたとしても、1回に50個、60個を1日3回飲むということになります。前述したように、サメ軟骨の粉はとても魚くさいにおいがします。それを大量に飲むというのは、かなり苦痛をともないます。せっかくのサプリメントも続かなければ意味がありません。がんばって飲んでも、便秘になりやすいという難点もあります。
そういう意味で、血管新生の抑制という点では、エキスが主流になっています。


○ 有精卵、人体、マウスの実験で血管新生抑制作用を証明

サメ軟骨エキスによる血管新生抑制作用を調べた実験があります。
ウコンと同じように、有精卵を使って、血管の新生がどれくらい抑えられるかを見たものです。この実験は、目で見てはっきりとわかるのが特徴ですが、サメ軟骨エキスを加えた区域には、血管がうっすらとしか見えませんでした。明らかに血管新生が抑制されていたのです。

血管新生で重要な役割を果たしている内皮細胞にサメ軟骨かどのような影響を与えているのかを見る実験も行われています。まずは、29人の健康な被験者の皮下にポリマー(ポリビニールアルコール)が埋め込まれました。内皮細胞は、ポリマーのなかに侵人するという性質を持っています。つまり、実験後、どれだけの内皮細胞がポリマー内で測定されるかで、血管新生の度合いがわかるという仕組みです。29人の被験者は、3グループに分けられました。それぞれ「水」「サメ軟骨エキス7ml」「サメ軟骨エキス21ml」を、1日1回経口摂取しました。

その結果、サメ軟骨エキスを摂ったグループは、ポリマー内の内皮細胞密度が大きく減少しているのが確認されました。7mlと21mlのグループの問には統計的な差は見られませんでした。大量に摂らなくても、効果が出ることもわかったのです。

次に、動物実験です。マウスにがん細胞を移植し、サメ軟骨エキスを投与したグループと何もしないグループで、がん細胞の成長がどれくらい達うかを比較しました。

実験開始50数日後に2つのグループのがんの人きさは、サメ軟骨エキスを投与したグループのがんの大きさは、何もしなかったグループよりも60パーセントも小さかったのです。
明らかに、サメ軟骨エキスががんの増殖を抑制していることかわかりました。


※書籍「抗がんサプリメント よく効く選び方と飲み方」
医学博士・阿部博幸 著 より転載

■ 注目される抗ガン漢方サプリメントについて

最近、ガン治療法の選択肢の一つとして、漢方(中国)医学と西洋医学の長所を取り入れた「中西医結合医療」というのが、日本はもとより、欧米の医学界から注目されています。なかでも、漢方医学で注目されているのが、”薬草の宝庫”長白山の生薬を中心として、最新の科学技術で処方された抗ガン漢方薬の「天仙液」が話題となっています。世界各国で医薬品として認可されており、臨床試験のデータや体験談なども豊富で、香港の製薬会社から全世界に供給されているということです。
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