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ハマグリ【hama-guri】 |
マルスダレガレイ科の二枚貝 形が栗に似ているため、浜栗(ハマグリ)と呼ばれるようになりました。本来は「蛤」と書きます。 |
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産地・歴史 |
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ハマグリは淡水が流れ込む日本各地の河口近くの砂地に住み、内湾に分布しています。また、環境の変化に弱く、環境が悪くなると、引き潮に乗って場所を移動します。 |
昔から日本人は天然物を食べていますが、戦後からは養殖も行われています。現在は千葉県九十九里浜、茨城県大洗や長崎県などから入荷する「地ハマ」と呼ばれる国内産はわずかで、上海、福建省など中国から輸入された「支那ハマグリ」が入荷の大半を占めています。 |
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旬 |
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旬は晩秋から早春にかけてです。3月3日のひな祭りのお祝いには、ちらしずしにハマグリのお吸い物を添えていただきます。いいダシも出ます。 |
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栄養・効用 |
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タウリンには血液中のコレステロール値を下げ、肝機能を強化する働きがあり、疲労回復にもいいと言われています。ハマグリに含まれるタウリンは二枚貝の中でもっとも多く、アサリの約2倍あり、高脂血症や動脈硬化の予防にも効果的です。また、タウリンは水に溶けやすいので、汁物として食べるのが理想です。 |
低カロリーで、カルシウム、グリコーゲン、必須アミノ酸(メチオニンなど)が豊富に含まれている上に、脂肪が少ないのが特徴です。粘膜を保護するビタミンB2、貧血予防のビタミンB12と鉄分や、味覚障害を予防する亜鉛も含まれています。 |
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選び方 |
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殻の色につやがあり、表面がなめらかなもの。また、貝と貝を打ち合わせてみるとカチカチと高く澄んだ音がして、身に貝柱がついているものを選びましょう。
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ハマグリの貝殻 |
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二枚貝の中でも、ハマグリの貝殻は大きさや形・模様が一つ一つ微妙に異なっていて、同じ貝殻同士でないとピッタリと合いません。これは夫婦愛のシンボルとされ、結婚式の引き出物や、ひな祭りの料理に使われます。 |
また、貝殻は昔、膏薬(こうやく)や丸薬を入れる容器として利用されていました。 |
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ハマグリを使った遊び |
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平安時代にはハマグリの殻を使って「貝合わせ」といった遊びをしていました。同じ貝でしかピッタリと重ならないという特徴を生かした遊びです。 |
室町時代には、嫁入り道具の一つとして、「貝合わせの」ハマグリの殻を入れた「貝桶」を持参することが風習となっていました。お婿さんに先に届けた「貝桶」と、お嫁さんがお輿入れのときに持参した「貝桶」のなかには、それぞれ360個の殻が入っていて、一年を通じて、夫婦和合であることの願いが込められていました。 |
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料理法 |
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焼きハマグリ、酒蒸し、ぬた、味噌汁やお吸い物、鍋物などに使われます。寿司では、むき身を一度さっと熱湯でゆがき、調味した地に漬け込みます |
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